2009年10月06日
米国内の日系の寺では七月中旬から八月上旬にかけて盆踊りが盛んになる。浄土真宗系の米国仏教団(本部サンフランシスコ)が最大の組織で、全米に約九十の寺がある。カリフォルニア州にはこのうち四十三の寺が集中し、規模も大きい。
サンフランシスコでは二十六日、ある寺で盆踊りが開催された。
盆踊りの日はバザーが企画され、焼きそば、天ぷら、すしといった日本の味覚の屋台が軒を連ねることが多い。檀家(だんか)が手伝いに出て、売り上げは寺の運営資金になる。年に一度の書き入れ時だ。
寺にとっても、お盆の法要より一般向け企画の方が大規模な行事だ。地元英字紙にバザーの広告を出す。人々は仏教徒か否かを問わず、サマーフェスティバルを楽しむように集まってくる。
見よう見まねで盆踊りに加わっていた若い白人女性に感想を聞いたら、「ダンスは楽しい」だった。 (岡田幹夫)