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ソウル 悲劇繰り返さぬよう

2009年08月22日

 「永遠に、あなたを忘れない」。プロ野球観戦の熱気に包まれたソウルのスタジアム。大画面に登場した文字と、ある選手の映像が観客の注目を集めた。2000年の同じ4月18日に起きた事故の記憶が今も続く。

 9年前のこの日の試合で1塁から2塁へ走ったロッテ・ジャイアンツの林秀赫(イムスヒョク)捕手が突然、心臓発作を起こした。呼吸と脈拍は取り戻したが、失った意識は戻らない。救急医療の課題も指摘された。

 7月に40歳を迎える林選手。「子どもが記憶する父親の姿はビデオの映像。子どもたちの幸せが生きる目標です」。衣類を訪問販売する仕事をしながら意識の回復を待ち続ける妻は最近、地元紙の取材にそう語った。

 記事によると、年間の入院費は約3000万ウォン(約240万円)。家族には重い負担。しかし、球界やファンの募金活動が続いている。スタジアムで流れた林選手の映像は短時間だったが、意味は小さくないと思った。

 (福田要)

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