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コロンビア 今も昔も眠れぬ鉄路

2009年10月21日

 休暇をとり、ワシントンから30時間近くかけ寝台列車でマイアミへ向かった。鉄路の長旅は懐かしい。

 20代のころ、3年ばかりフリー記者として南東欧を取材した。カネがなく食事は1日1食。1年で体重が20キロ減った。移動は鉄道、バス、ヒッチハイクだが、ウィーンからコソボまで二等の普通座席で3日がかり。夜も入れ代わり立ち代わりの乗客や車掌、入管職員に起こされた。

 今回は奮発して個室を予約。だれにもじゃまされずに熟睡できるはずだった。ところが午前2時前、ドンドンと扉をたたく音。「おーい、あと30分でコロンビアに着くぞ」。えっ、コロンビア? 扉の前には肌着姿の見知らぬ男性が…。

 米国では50州の一つ一つが住民にとっては「おらが国」。サウスカロライナ州の人にすれば州都コロンビアはワシントンのようなもの。男性は、乗務員でもないのに親切心から乗客全員を起こしていたのだ。ああ、参った。 (嶋田昭浩)

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