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杭州 読めぬ幅に泣かされ

2009年11月22日

 「馬上(マーシャン)」

 中国に来て何度もこの言葉に泣かされた。日本語では、「もうすぐ」。しかし、中国では人によって、五分から二時間ぐらいと相当幅がある。

 古都・杭州の代名詞、西湖のほとりにある龍井(ロンジン)茶で有名な龍井村。茶畑が一望できる展望台への道を聞くと、「右に曲がって『馬上』着く」。安心して歩きだしたが、歩けど歩けどずっと山道。距離表示もない。

 さらに厄介なのは、知らないのに物知り顔で答える人が多いこと。途中、すれ違った人の答えはまちまち。後から思えば、観光客だったのかもしれない。結局、一時間以上かけて頂上へ「登山」してしまった。

 へとへとになって引き返し、茶業博物館に到着すると、午後四時半の閉館時間まであと数分。受付のお姉さんに「まだ大丈夫ですか」と聞くと、笑顔で「『馬上』閉館」と告げられ、四時半きっかりに扉が閉まった。 (安藤淳)

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