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ソウル 学んだ 3国の距離感

2009年11月24日

 「そろそろ日本へ帰ります」。ソウルでの3年間、よく通った近所の銭湯で主人に別れのあいさつをすると「私も新しい仕事が始まります」と、明るい笑顔が返ってきた。

 韓国を拠点に、大阪や中国・大連と結ぶ衣料などの貿易を副業として始めたいという。「3つの国は近いですから」。最近、中国などへよく出掛けていた理由が分かった。

 地理的に日本と中国の間にある韓国で暮らしてみると、日本にいる時より3国が一層近いと感じた。近い分、日中両国の規模の大きさもよく意識した。

 韓国から両国を「市場」として見ればビジネスの夢が膨らむが、政治でも経済でも摩擦を予感すれば強い警戒心に点火する。立ち位置の感覚は、それぞれの国で違うものだ。

 韓国中部の牛肉産地を訪ねた時は「酒席では政治に触れない」と約束したはずの地元酪農家と、日韓領土問題で熱を帯びてしまったが、気まずい雰囲気の中にも違いを学ぶ種はあった。

 (福田要)

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