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バンクーバー 走る 自転車の市民権

2010年01月01日

 自転車天国とは、まさにこの街をいうのだろう。来年2月に冬季五輪が開かれるカナダ・バンクーバー。至る所に自転車専用道が張り巡らされ、バスへの持ち込みも可能。海辺や公園でサイクリングをする人々の快感そうな表情といったらなく、車に乗っている自分が場違いな気がした。

 この街では、車優先社会に異議を唱える「クリティカル・マス」が非常に盛んだ。もともと米西海岸で始まった運動で、毎月1回、数千人の自転車集団がさっそうと主要道を走り抜け「道路は車だけのものではない」とのメッセージを突きつける。取材先でも「素晴らしい非暴力直接行動だよ」と、その意義を延々と聞かされた。

 自転車の魅力を感じながら海辺を歩いていたら、背後からチリンチリンと音が。「ダメだよ、どきなさい!」。知らぬ間に自転車専用道を歩いていた。「ソーリー」と謝りつつ、徹底した権利意識の高さにちょっぴり恐れ入った。 (加藤美喜)

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