2010年01月06日
急に冷え込んだ後、また暖かくなった。今年の上海は暖冬という。少々肌寒い気温は、散歩にうってつけといえる。
旧租界を中心に放射状に発展した上海は、ゴチャゴチャしたところが魅力だ。ただ、どの道路にも名前が付けられていて目的地には行きやすい。
主要道路は「瑞金路」など革命に関係する名が多い。「横浜路」を見つけると、思わず、故郷の「名古屋路」はないかと探してしまう。
魯迅公園の東には「甜愛路」という“甘い”道がある。以前、仲の良かった夫婦が付近で暮らしていたことから名付けられたとか。道沿いの壁には愛をつづった詩が世界から集められ、レリーフにして飾られている。
中国語で平和を意味する「和平路」は何本かあるがどれも細くて短い。中心部にあった全長約10メートルの「和平路」は最近、再開発でなくなった。“平和”維持は容易ではない。 (小坂井文彦)