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台北 歴史と信条語る言葉

2010年02月15日

 台湾独立派の重鎮と、台北市内である飲食店を目指したが、所在地を見失いかけた。場所を人に尋ねる時、重鎮が使う言葉は必ず台湾語だった。

 台湾の公用語は中国語(北京語)だが、人口の約八割を占める本省人(戦前からの台湾定住者と子孫)を中心に、生活言語は台湾語(閩南(びんなん)語)がよく使われる。一方、外省人(戦後、国民党政権とともに中国から渡来した移住者と子孫)は主に中国語を多用する。

 国民党独裁時代は教育現場で台湾語の使用が禁じられたこともあり、世代によっては台湾語の分からない人もいる。逆に日本統治時代を生きた年配者の中には、台湾語や日本語は話せても中国語ができない人もいる。

 重鎮は台湾、日本、中国各語が話せる。ただし普段は「あえて中国語は使わない」。道を尋ねても台湾語が分からない人がいて手間取ったが、これも台湾の一つの風景である。(栗田秀之)

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