2010年03月17日
ロンドンの地下鉄で私の目の前に立っていた男性が、思い切ったように隣の若い女性に話し掛けた。「すいませんが、あなたが背負っているバッグ、すてきですね。どこで手に入るんです」「あぁ、これね。いいでしょう。日本のものです」
見知らぬ人に思わず入手方法を尋ねてしまうほど魅力的な日本製カバンとは…。座っている私の位置から話題のバッグは見えない。ぜひ見たいなぁと思っていたら、彼女が下車する時、ついに見えた。それは、赤いランドセルだった。
家内はロンドンの日本人学校近くで、通行人の女性に話し掛けられた。「あの日本人の子どもが使っているカバンは、どこで買えるのでしょう?」。不要になったら譲ってほしいと、行きつけの商店主に頼まれた邦人もいるそうだ。
流行に敏感なロンドンで評判を呼ぶランドセル、恐るべし。でも、いくら格好良いと言われても、ちょっと背負えませんね、日本の大人は。 (星浩)