2010年03月18日
先日、ケネディ大統領のスピーチライターを務めたセオドア・ソレンセン氏(81)から「オバマとケネディ」をテーマに話を聞く機会があった。今、生身のケネディを語れる人は数少ない。
「Ask not~」で始まる「国があなたに何をしてくれるか問うのではなく、あなたが国のために何ができるか、問うてほしい」という大統領就任演説(1961年)の一節はあまりにも有名。その由来を聞くのを楽しみにしていた。
気さくで驚くほどの記憶力。ケネディ氏との思い出が次々とよみがえったが演説の由来となると「それは大統領との共同作業。何度聞いても無駄だよ」と頑として答えない。
がっかりしていると「就任演説から来年で50年。同じ質問を何度も受け、私もとっておきの答えをようやく見つけた」という。
「それは『Ask not(問うな)』だ」。ちゃめっ気たっぷりに答える姿に「黒子」の信念を感じた。
(岩田仲弘)