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アテネ 野犬は宝かお荷物か

2010年05月11日

 野犬の多さで知られるアテネ。病気になれば市が治療。えさは食堂や民家で残り物にありつける。温暖な気候でねぐらには困らないから、野犬にとって衣食住ならぬ医食住完備の楽園だ。

 アテネ五輪を翌年に控えた2003年、市が野犬の数を減らすため次々と去勢手術を施し始めた。あれから7年たったが、さほどの効果は上がっていないという。犬の数が多すぎるのか、人間の仕事が手ぬるいのか。ある市職員は「犬はむしろ増えた」と苦笑い。

 この街で暮らすフリージャーナリスト有馬めぐむさん(37)は、まるまると太った野犬が繁華街や遺跡に寝そべっている光景が大好きだ。「いいかげんなところもあるけれど、すごく優しいギリシャ人気質が伝わってくる気がします」

 先月、緊縮財政を打ち出した政府に反発する3万人のデモ行進が実施された。野犬たちはちょっと興奮した様子で、人ごみの中を縦横無尽に歩き回っていた。

 (清水俊郎)

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