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北京 簡略歓迎時代の流れ

2010年07月30日

 核安全保障サミット出席のため米空港に到着した中国の胡錦濤国家主席が、専用機のタラップを下りる。その下で現地の華僑や留学生らが花束や国旗を振って歓迎-という、あるべきはずのいつもの光景がなかった。

 出迎えたのは黒っぽいスーツ姿の関係者だけ。新華社通信によると、胡主席が「海外の同胞に面倒をかけさせたくない」との理由で率先して簡素化させたのだとか。中央テレビは「わが国の新たな儀典改革」として、殺風景な風景をバックに走る黒塗りのVIP車の映像を象徴的に流した。

 消息筋によると、国家指導者への空港での熱烈歓迎は、国民の愛国心高揚のための重要な“やらせ”だった。人気のない指導者だと動員に苦労することもあるとか。留学経験のある中国人の知人に「中国らしさがなくなるのでは?」と向けると「時間と金の無駄。なくして当然」と素っ気なかった。 (朝田憲祐)

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