2010年08月09日
米中首脳会談の取材でワシントンに出張した帰り、息子へのお土産に「米国の象徴を」と思い、大統領専用機「エアフォースワン」の専用リムジン、ヘリコプターなどが入ったおもちゃセットを購入した。
だが、帰宅してすぐ、上の子が「これ、メード・イン・チャイナだよ」と目ざとく見つけた。買う時は気にも留めなかったが、頭を抱えた。
とはいえ、米国にとって中国は全輸入の2割を占める最大の輸入相手国で、米国内に中国製品があふれているのは当たり前。安かろう悪かろうとも思ったが、細かいつくりでなかなかの出来栄えだ。米国がいくら人民元切り上げの圧力をかけても、中国製品に価格競争力があれば、今後も貿易不均衡は解消しないだろう。
ワシントンの免税店では、中国語で値下げ交渉する声ばかり響き、日本語は聞こえない。国の勢いを反映している気がして、少しさびしい気持ちになった。 (安藤淳)