2010年08月02日
高級自転車の世界トップブランド、ジャイアントの創業者で、現会長の劉金標さん(75)が、自転車で台湾1周を果たしたのは2007年5月。
モノづくりにこだわりジャイアントを育て上げた劉さんが「そろそろ経営は若い者に任せ、引退を考えていた」ころ。それが15日間のツーリングを終えたら「僕はまだ若い。辞められません」と新しいことにチャレンジするようになった。
昨年5月には、ジャイアントがシェア首位の中国で北京-上海間1668キロを走破した。
今も台湾中部、台中県にある本社まで自宅から40キロの道のりを自転車で通勤する。会長専用車は後から付いてくるそうだ。「脳が活性化され、気持ちが明るくなる。幹部の報告でもがぜん聞きたくなるんだよ」
そんな劉さん、顔色がすこぶる良い。自転車の効能を何より自らの存在自体で説いている。 (栗田秀之)