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ロサンゼルス 知日派の博士に哀悼

2010年09月19日

 ハンス・ベアワルド博士が亡くなった。享年82。連合国軍総司令部(GHQ)民政局員として、公職追放にかかわったドイツ系アメリカ人だ。

 1927年、東京生まれ。父は第一次大戦中、ドイツ政府により日本で招集され日本軍の中国・青島攻撃の際、捕虜になり松山へ。映画「バルトの楽園」でも描かれたが、その後、日本で最初に交響曲「第九」を演奏した楽団の一員となった。

 戦後は学者として米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)で政治学を教えた。日本語が流暢(りゅうちょう)。しかも、相手を思いやる人柄で大平正芳元首相ら日本にも多数の友人を持った。

 数年前がんになったが明るく、日本の民主党政権誕生の際は「日本が健全な2大政党制になれば、日米関係にもプラスになる」と喜んでいた。3カ月ほど前には化学療法がきつい、と。取材にうかがう直前の死。最後の言葉は日本語だったという。ご冥福を祈る。     (野口修司)

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