2010年09月23日
ドイツ東部ライプチヒで恒例の「バッハ音楽祭」が10日間にわたって開かれた。
今年は、2年間の改修工事を終えて3月に再オープンしたバッハ博物館との相乗効果もあって、主催するバッハ資料財団によると、入場者は最終日を待たずに6万5000人を超え過去最高を記録した。年々、増え続けている日本からの来訪者も最多という。
人気が集中する閉幕コンサートは、今年もバッハゆかりのトーマス教会でのミサ曲ロ短調。厳かな響きは「やはりバッハ」と感じさせたが、英国のガーディナー指揮で教会を包んだ厚い音は素人の耳にもちょっと違った。
「バッハの音楽をよく理解し、歌手や演奏者の能力を十分に引き出した最近にない感動的なパフォーマンスだった」。そう常連の専門家をうならせた。演奏後の拍手はなかなか、やまなかった。
生誕325年。偉業の奥深さは、まだまだ多くのファンを獲得しそうだ。(弓削雅人)