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パリ 古書の中に知人の名

2010年10月22日

 パリにも日本の中古書籍販売ブックオフの支店がある。文庫本も単行本も2ユーロ(約220円)から。近くにある日本の新刊の書店よりも格安で、漫画やファッション雑誌が好きなフランス人にも人気がある。

 在庫8万冊の75%が店頭で買い取った分だ。だから時折、うっすらと線を引いた跡のある観光ガイドや実用書にあたることも。以前の持ち主の旅や勉強ぶりに思いを巡らすことができて楽しい。

 先日買い求めた新書の内表紙には、民間企業のパリ駐在員だった知人の名前が記してあった。

 「恵存 ○×社□△様 パリにて」

 著者は、知人と同じ会社の重役。旅行か出張でパリを訪れた際に部下への手土産にしたらしい。それを売り飛ばしてしまった知人は書き込みに気づいていないか、忘れてしまったか。折を見て知人に返し、一杯おごってもらおうと考えている。

 (清水俊郎)

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