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台北 怪しい『値引き』販売

2010年09月09日

 台湾の商店はどこも一応は定価販売だが、あの手この手の値引き販売がある。商店街で目につくのは「買三送一」といった表示。3つ買えば1つおまけの意味だ。スーパーで干しブドウを1袋買ったらレジで「もう1袋ある」といわれた。「買一送一」だった。1袋買えばもう1袋がつく。単身暮らしには少し多すぎるのだが…。

 一番多いのは「打七折」といった表示。これは定価の七掛け、つまり3割引き。とくに多いのは衣料品で中には「打一起」もある。定価の1割、つまり9割引きからの販売だ。こうなると、定価そのものをもともと高く設定しているのではと疑いたくなる。

 台北で街を歩いていたら雲行きが怪しい。ちょうど傘屋があり「折り畳みを」と飛び込んだ。看板には「晴天九折下雨没折」とある。晴れなら1割引き、雨なら割引なし。「雨はまだ降っていないから1割引きか」といったら「晴れではないから定価販売だ」といわれた。(迫田勝敏)