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カイロ 痛くてもぶれない心

2010年10月28日

 身近にいるエジプト人が2人も、結石で病院に運ばれた。原因はラマダン(断食月)である。教えに従って、日の出から日没まで水を飲まなかったため、痛みだしたらしい。

 エジプト人の多くは信心深い。近所の大使館の門番をする若い警察官も、マンションのエレベーター係のおじさんも日中は断食し、静かにコーランを読んでいる。

 中東各地の知人に電話調査したところ、トルコ人は「断食? やってない」とあっさり。レバノン人は「時々、断食している」と答えた。恐らく「やってない」の意味だろう。エルサレムの男に至っては「断食はしてないが、神のためにウイスキーをやめた」と胸を張る始末で、エジプト人の律義さは際立つ。

 運ばれた一人は医師の断食中止勧告も拒否。真偽は知らないが、体内の石を流すのによいとノンアルコールビールを一晩中飲み続けているというから壮絶だ。 (内田康)

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