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上海 惨事を招いた好奇心

2010年12月16日

 58人の死者を出した上海の高層マンション火災。火災報知機の誤作動が多く、住民が警報を信じなかったことが災いした。高層階では、ぼやと信じ込んで避難しなかった人も。エレベーターが止まって面倒でも、火災時は取りあえず屋外に出た方が無難だ。

 ただ、大惨事の原因として、現場近くに住む友人は「市民のマナーの悪さ」を挙げた。友人の目撃によると、現場につながる道路が封鎖されると、ドライバーたちは「何があった」と車を乗り捨てて「火事見物」に向かった。消防車は放置車両に遮られ、現場到着は発生から約20分後だったという。

 中国人は好奇心旺盛だ。物珍しいことがあると、あっという間に人だかりができ、道を占拠してもわれ関せず。でも、人の生死がかかわる時は単なる好奇心は封印してもらわないと。「万博に向けた運動で、随分とマナーは良くなったんですけどね」と言って、友人は肩を落とした。(小坂井文彦)

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