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サンフランシスコ 着地成功増えるわけ

2011年01月03日

 当地の住宅街での新聞配達は、通り過ぎざまに玄関先へ放り投げるのが普通だ。秋口から半年間の雨期に入り、投げられた新聞の着陸地点が気になる。

 天気が悪ければ新聞をビニール袋に入れて投げる。しかし、新聞が玄関からはるか彼方(かなた)で雨に打たれているのと、雨に当たらないドアのすぐ横に命中しているのとでは受け取る側の心情は大違いだ。

 クリスマスが近づくと、この配達マナーが良くなるのだが、それには理由がある。

 この時期、新聞配達員が自分のクリスマスカードを挟み込んで配るのは常だ。そこには「あなたの新聞は○○○が配達しています」と書かれ、本人の住所も添えてある。クリスマスの心付けを暗に求めているわけだ。読者のうちのある程度の人数は、小切手や現金を配達員宅へ郵送しているようだ。

 心付けを送らなかった人の話を聞くことがある。クリスマス明けから、新聞がとんでもない方へ投げられていると。(岡田幹夫)