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カイロ 多選の国 多事の予感

2011年01月27日

 カイロ支局のエジプト人助手の携帯電話に最近、差出人不明のメールが届いた。そこに小話が書かれていた。

 「ムバラク大統領が、サッカーのワールドカップ(W杯)開催が決まったカタールの首長に電話し、こう伝えたそうだ。開幕戦を一緒に観戦できるのを楽しみにしている-」

 ごく自然な祝いの電話と思う向きもあろうが、大統領は現在82歳。カタールでW杯が開かれる2022年には94歳だ。既に30年近くも君臨する高齢の指導者は、まだまだ居座る気に違いないと皮肉ったらしい。

 秋には大統領選が。与党関係者は「候補は現職しかいない」と持ち上げるが本人は出馬の是非を明言しない。「本人も健康状態に自信がない」との臆測もくすぶる。

 政治の小話が庶民の口の端に上るのも、この国が重要な年を迎えた証左だろうか。早々に爆弾テロ事件まで起き、何だか胸騒ぎも覚える年の初めである。 (内田康)

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