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イスタンブール 埋もれる語学の才能

2011年01月21日

 トルコ・イスタンブールの香辛料市場。人混みを歩くと客引きの日本語攻勢に遭った。

 「コンニチハ。返事ぐらいしてよ」「辛さ加減は、いいあんばいにするよ」。顔を見なければ日本人と思うほど自然な抑揚。あんばいなんて言葉もどこで覚えるのか。屋台の地元青年は「日本に住んでたことがある。3カ月ね」。

 客引きの青年たちは客の顔を見ては日本語、イタリア語、スペイン語、英語と使い分ける。何年たっても外国語が身に付かないわが身との差は大きい。

 ただ、トルコ人に特別な語学の才能が備わっているのではなさそう。トルコ移民が多く、社会の融合が問題になっているドイツでは昨秋、ウルフ大統領が「トルコ移民はもっとドイツ語を話せるようにしてほしい」と尻をたたいた。

 トルコ人学者の説明を思い出す。「本来、何カ国語も身に付ける能力がある若者が地元で客引きをしているんです。就職機会に恵まれずに」 (松井学)

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