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関子嶺 客が増えて減るもの

2011年02月01日

 台湾南部・台南市の関子嶺(かんしれい)は“温泉王国”台湾でも有数の温泉地だ。日本統治時代から知られ、約30軒の大型保養施設が山あいに広がる。美肌、神経痛治療、免疫力アップなどの効用を求め濁った湯に身を浸す湯治客は年間40万人。日本、韓国、シンガポールなどからの客も。

 日本には、中国人客が押し寄せているが、ここではどうか? 老舗ホテルの責任者が言う。「大陸に投資している台湾のビジネスマンが、接待で連れてくるケースが目立ち始めている」。景気浮上を重視する馬英九政権は、14億人の市場を見据え、熱心に中国に接近中だ。今後は、関子嶺も大いに中国人客の増加を見込めそう。

 「でもねえ、どこの方とは申しませんが、バスタオルやヘアドライヤーまで持って行くお客さまもおられまして…」。ホテル責任者の口が急に重くなった。

 玉石混交とはいうが、客の中から「玉」だけを選べないのが日台共通の悩みか。(佐々木理臣)

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