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台北 総督秘書官再び仕え

2011年03月10日

 日本時代に共同墓地だった台北市中心部の康楽公園に昨秋、二つの鳥居が建てられた。大きい鳥居は明石元二郎・第7代総督の墓前にあったもの。小さい方はどこにあったか不明だったが地元の調査でようやく分かった。

 小さい鳥居は、これまで同じ墓地の乃木希典元総督の母の墓前にあったとされていたが、子ども時代、墓地を遊び場にしていたという年配者が「乃木さんの母親の墓には無かった」と証言。地元の世話役、王金富・里長(64)が学者らに依頼して調べた結果、古写真などから明石総督の秘書官、鎌田正威の墓前のものと判明。

 鎌田秘書官は総督死去後も台湾に残り活躍、昭和10年8月に台北市内で死去し、共同墓地に埋葬された。鳥居の前には「昭和10年」と刻まれた石柱が建てられており、死亡年と符合する。王里長は鳥居の前に説明のプレートを設置。大正時代の総督と秘書官のように今、二つの鳥居は緑の芝生の上に並んで立っている。(迫田勝敏)

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