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バンコク 買ってでも御利益を

2011年03月18日

 春節がバンコクでも祝われた。今年は中華街とは別の繁華街へ行き、夜の中国獅子舞や竜舞を見物したが、いささか生々しい場面に遭遇し、驚いた。

 獅子舞が繁華街のある店に近づくと、店の前には太く真っすぐな青竹が用意された。数人の男が竹を支え、獅子頭をかぶった若者がこれをスルスルと登り、見事に舞う。見物人は歓声を上げた。

 驚いたのは、店の看板から本物の紙幣の長い帯が垂れ下がっていたこと。通常、祝儀は赤い封筒などに納められている。獅子は帯をパクリとくわえ満足そう。竹から降りてきた獅子には人が群がり、獅子のヒゲをむしり取っている。「御利益がある」という。

 若者がヒゲむしりを「もういいでしょ」と制止。だが、飲み屋のママらしき女性は金を若者に握らせて、むしり続け、店の女性店員に「これ、これ」と大声を上げながらヒゲを配っていた。露骨というか正直というか、思わず笑ってしまった。 (古田秀陽)

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