2011年03月28日
ホノルルのハワイ日本文化センターに常設されている移民史料館の入り口に、高さ1メートル半で約15センチ角の石柱が十数本立てられている。それぞれに日本語で「義理」「名誉」「責任」「忠義」「頑張り」「我慢」「恩」などと彫り込まれ、後に英訳が付けられている。
日本から訪れた初老の夫婦がそれを見て、日本では忘れられてしまった精神が残っていると感嘆の声を上げた。同センターの英文パンフレットは日本人移民は子供たちを社会に役立つ人間になるように育てたと説明。
史料館は「農園での労働」「家庭生活」「第二次大戦」「労働争議」など11テーマで展示、構成され楽ではなかった生活の様子がうかがえる。
史料館の標語は「OKAGE SAMA DE」。現在ある日系社会の地位は身を粉にして働いた先人たちの賜物(たまもの)で、それに感謝しようというメッセージだ。 (岡田幹夫)