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パリ 減らぬ皿増えぬ輸出

2011年04月19日

 かも肉を低温の油でじっくり煮込んだ「かものコンフィ」にソフトボール2個分の大きさのマッシュポテトが付いてきた。「とても食べきれない」。パリの食堂で、日本から遊びに来た知人は困り顔になった。

 同席していた私も笑えない。豚肉やソーセージと発酵キャベツを一緒に食べる「シュークルート」を注文したら、洗面器1杯分のキャベツの上にたっぷり500グラムはあろうかという肉類が盛られていたからだ。いずれも1人前だったのに。

 ちまちまとした印象もあるフランス料理だが、手ごろな価格の店だと単純でボリュームのある献立が中心。周囲の地元客らが当たり前のように食べ残してデザートに進むのを見て、知人と私は罪悪感を抱きながらフォークを置いた。

 「農業国フランスの豊かさの表れかも」とみるのはルルーシュ貿易担当長官(59)。食料自給率120%の余裕が過剰な盛りにつながっていると想像する。

 ルルーシュ氏は今月、日本を訪れ自国の野菜やチーズ、ワインの売り込み増を図った。

 ただ、フランスから日本への農産物加工品の輸出は年10億ユーロ(約1100億円)足らずで、この10年間あまり変化していない。仏側の担当者は「関税や食品検査の壁がある」と説明したが、それだけではなさそうだ。 (清水俊郎)

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