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ハバナ 遊園地は全方位外交

2011年05月24日

 キューバの首都ハバナ郊外に遊園地がある。正式名は「ラ・イスラ・デル・ココ(ココナツの島)」だが、市民は「コニーアイランド」と呼んでいる。

 コニー…といえば、米ニューヨーク南東にある行楽地の名前。大規模な遊園地や海水浴場で知られている。キューバは社会主義国。敵対関係の米国の地名をどうしてわざわざ?-と、不思議に思って聞いてみた。

 何でも、同じ場所には1959年の革命前から遊園地があったが、旧ソ連の崩壊で援助がなくなり、80年代後半に閉鎖。そのときの呼び名がコニーアイランドで、4年前の復活後も“愛称”は変わらずに残ったという。

 1ペソ(約3.7円)を払って入場した。ジェットコースターや振り子のような海賊船。全部で21台あるが、いくつかは整備不足で止まっている。大きなテントのサーカス小屋は餌が足りず、動物の芸は見られない。

 一番すいていた回転ブランコ。グルグル回って足が浮いたら、壁の向こうに海水浴場が見えた。「なるほどコニーアイランドだ」と名付け親に感心したが、係員は「遊具はすべて中国製です」。

 米国、旧ソ連、中国、キューバ。地元の子どもは何も知らずに遊んでいたが、イデオロギーの地図が頭に浮かんで大人にはちょっと疲れた。(青柳知敏)

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