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北京 高速鉄道 トウ氏何思う

2011年08月08日

 正直言って驚いた。

 北京-上海間の1300キロを最短5時間弱で結ぶ中国の高速鉄道に乗った。最高時速300キロ。車内は清潔で乗り心地も日本の新幹線と大差なく、時間も正確だった。

 汚くて遅れてばかりだったかつての中国鉄道とは隔世の感がある。国内総生産(GDP)で日本を抜いた中国が、鉄道でも追いつき追い越そうとしていることを肌で感じた。

 似ているのは乗り心地だけではない。独特の流線形で白地に青ラインの車体の色、座席や車両間の空間、トイレのデザインも新幹線そっくり。なのに特許申請に乗り出した。この車両は最新型の第3代。日本やドイツの技術を導入した第1代、その技術を生かし研究開発した第2代とは異なり、完全な独自開発だというのだ。

 明らかに違うのは、グリーン車に相当する1等車の上にさらに豪華なビジネス席があること。グリーン車がガラガラな日本と違って、富裕層が増えている中国では需要があるに違いない。

 1978年、来日して新幹線に乗った当時の最高指導者、トウ小平氏が「速い。われわれに走れと促しているようだ」と言った。これを機に日本の資金や技術を導入、改革開放へとかじを切り、今の発展へつながった。

 もしトウ氏がこの鉄道に乗ったら何と言っただろうか。(渡部圭)

(注)トウは、登におおざと

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