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アルバカーキ 火気厳禁核研究の町

2011年08月13日

 米ニューメキシコ州アルバカーキ。太陽がジリジリと照り付け、地表では40度に達する。7月4日の独立記念日に同地在住で原発事故の研究をしている友人を訪ねた。

 同日の夜、ダウンタウンでは何発もの花火が打ち上げられた。独立を祝う恒例の花火。毎年全米各地で見られる“祝賀行事”だが友人が住む丘陵地帯では、だれも花火を打ち上げないという。

 というのも、車で数時間離れたロスアラモス国立研究所近くの山火事が、ちょうど大きなニュースになっていたからだ。あれだけ乾燥しているとねずみ花火でも火事になる可能性がある。

 同研究所を過去20年に少なくとも五回は訪問している。広島と長崎に投下された原爆を研究開発した施設として世界的に知られている。だいぶ以前のことだが、同研究所で地表貫通核B61-11の開発をしていたヤンガー博士のインタビューを行った。

 この爆弾は、地下深くまで到達してから核爆発を起こす。だから攻撃目標が地下要塞(ようさい)でも破壊できるという。同研究所にはかなりの量のプルトニウムが保管されている。

 消防当局の懸命の消火活動の結果、研究所付近の山火事は幸い終息に向かった。周辺で、もし山火事が広がって…と考えたら背筋が寒くなった。 (野口修司)

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