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サンフランシスコ 恋愛には適齢期なし

2011年08月31日

 サンフランシスコ郊外の住宅地で、近所の人たち十数人が屋外のバーベキューパーティーを開いた。75歳同士で結婚したカップルのお祝いだった。

 2人はもともと、筋向かいに住んでいて、配偶者を亡くした者同士。5年ほど前から男性宅で同居し、女性宅は処分した。どこへ行くのも一緒で、誕生日会も両者の親族が集まるといった、家族的な付き合いだった。

 2人は2カ月前、キャンピングカーをけん引しながら長距離旅行に出発。3000キロ以上離れたミネソタ州から入った連絡は、人口300人の小さな町の役場で結婚式を挙げたという朗報。予定を切り上げて早めに帰るという。

 近所の人は早速、集まり手作りのパーティーを計画した。筆者と家内はケーキ係に。

 高齢独身者同士が付き合う例は、ごく普通に見られる。また、高齢で孤立するより、話し相手を見つけるように勧められている。結婚せずに同居しても人はとやかく言わない。籍を入れない方が互いの家族にとって遺産の処理が簡単だからだ。

 近所の別の高齢男性は、足の不自由な女性宅に毎日出かけ、食事の世話をしている。

 84歳のある女性は「近所でボーイフレンドがいないのは自分くらいだ」と、冗談半分に嘆いている。

 米国の高齢者意識の一面がうかがえる。(岡田幹夫)

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