2011年09月14日
韓国ソウルの中心部を東西に流れる漢江の岸辺には、何カ所もの運動施設があり全身の各部位を鍛えるウエートトレーニング機材がいくつも設置されている。
愛犬を連れて川沿いに散歩をすると、必ず目に留まるのは、男女を問わず、地元のお年寄りが機材を使って熱心に運動する姿だ。若い人に交じって、サイクリングコースを自転車で軽快に走るお年寄りも少なくない。
春先には、ランニングシャツを着て、繰り返し懸垂をしている男性がいて、年齢を尋ねたところ、「72歳になる」と聞いて、驚いたこともあった。
ところがこの夏、そうした元気なお年寄りを見かける機会がめっきり減った。連日降り続く雨のせいだ。報道によると、今年6月から8月半ばまでの降雨量は例年の2倍近くに達するという。7月末には、100年ぶりの集中豪雨だったとのニュースもあった。
日本の植民地支配からの解放記念日である15日朝。どんよりとした曇り空の下で、数人のお年寄りが体を動かす様子を久しぶりに見た。
準備体操をしていた男性に「よく雨が降りますね」と声をかけると、「足腰が弱りそうで困っちゃうよ」と苦笑。大雨は洪水被害ばかりでなく、お年寄りの体力維持にも妨げとなっているようだ。
(城内康伸)