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台北 水に流せぬ衛生問題

2011年09月17日

 台湾の公衆トイレ(大)に入ると、よく張り紙がしてある。

 「使った紙はごみ箱に入れてください」

 確かに脇のごみ箱には紙が詰まっている。便器に捨てて水で流すんじゃないか? 「使った紙」というのはハナをかんだり、手を拭いた紙のことだろう。勝手にそう解釈していたが実は違っていた。

 台湾の友人に聞いたら用足しで使った紙のこと。便器に流すと紙詰まりになるからだという。トイレでよく売っている紙は「面紙」と書かれており、少しぬれても破れないとか。そういう加工がしてある。しかしちょっと汚いし、臭いし…。

 そう思っていたら野党の女性議員が「トイレではティッシュ(衛生紙)を使って、水に流し、公衆トイレをきれいにしよう」と訴え、政府に提案した。下水道関係者に聞くと「衛生紙は短繊維だから流しても詰まらない」。議員さんは「水に流そう」と書いたポケットティッシュを作製、環境衛生を訴えながら選挙用の宣伝グッズにしている。

 しかし政府は「水に流すのは奨励しません」という。下水道がまだ100%完備していないし、紙詰まりになりやすい面紙もまだ使っているし、衛生紙でも流すと汚水処理の負担が増える-と。与党政府は「野党議員の提案だから聞かない」-というわけじゃないだろうが…。 (迫田勝敏)

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