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バンコク 洪水でも元気な屋台

2012年01月30日

 昨年、大洪水に見舞われたタイで、足元が水に漬かった状態で元気に営業を続けたのが豊富なタイ料理を作って売る、屋台のおかみさんたちだった。

 昼間の人口が1000万人近い首都バンコクでは、歩道や市場で無数の屋台が営業する。オフィスが昼休みになると折り畳みのテーブルはたちまち満杯に。夕方の帰宅時もビニール袋に入ったおかずを求める客でにぎわう。

 屋台の魅力は何といっても値段の安さだ。おかずとご飯で40バーツ(約100円)ほど。スープやもう一品おかずを付けても200円程度ですむ。レストランだとこの倍はかかる。それに味の良さ。おいしい店は正真正銘の口コミで評判になる。「安かろう、まずかろう」では生き残れない。

 支局前の歩道で営業しているスコーンさん(41)の屋台も、味に定評がある。デパートの食堂に15年間勤めた腕前で、毎日300食以上を作る。客の求めでメニューにないものでも作る。出前や持ち帰りを含め、1日の売り上げは約1万バーツ。仕入れ代と役所に支払う月2000バーツの登録料を引くと「もうけはあまりありません」。

 仕込みと仕入れで毎日午前3時半に起き、夜8時まで働く。夫やいとこが店を手伝う。「料理が大好きなんです。客においしい料理を食べてもらうこと。それが私たちの働く喜びです」(杉谷剛)

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