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モスクワ 路駐大国はとまるか

2012年06月06日

 路上駐車に対するロシア人のモラルは低い。駐車禁止の車道の端に縦列駐車するのは当たり前。場所がないと、歩行者の間に割って入り、歩道上に止めるのも平気だ。

 自宅近くの大型商業施設のそばを歩いていたら、けんかを目撃した。違法駐車をなくそうと、駐車禁止標識をかたどった大きなシールを違反車両に貼って注意を促す活動をしていたボランティアグループの若い男性に、運転手の中年女性がなぐりかかっていた。
 「なんで、私だけ言われなくちゃいけないのよっ!」。笑ってはいけないが、突っかかる中年女性の言い訳は、日本もロシアも同じだった。

 トラブルが常態化した現状に、当局も黙っていられなくなったらしい。法改正があり、4月15日から従来300ルーブル(約800円)だった罰金が10倍に引き上げられた。違法駐車の車のナンバーを撮影する特別車両が導入され、衛星利用測位システム(GPS)を使って違反場所も記録された通知書を違反者に郵送する。

 モスクワ市交通局は「現状のままだと、毎日5万4000人が罰金を払うことになる。違法駐車は大幅になくなるはず」と自信たっぷり。しかし、「生活習慣」となった路上駐車に、どこまで抑止効果があるのやら…。大方の市民は冷めた見方だ。 (原誠司)

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