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北京 暗雲垂れ込める健康

2012年06月15日

 最近、くしゃみと鼻水が止まらない。目もショボショボし、軽い痛みさえ覚える。花粉症に似ているので、アレルギー用の薬を飲んだが、あまり効果がない。これまでも鼻やのどの痛みを感じたことはあったが、今回は少し症状が異なる。

 柳絮(りゅうじょ)と呼ばれるヤナギの種子が舞う時期と重なったため、ヤナギがアレルギー源かもしれないと思い、病院で検査をしてもらった。だが結果はシロ。主な動植物、食物にも一切アレルギーはなかった。

 北京では風がない時は空が灰色によどむことがある。雨の日の翌日は青空が広がるが、街全体がどんよりと、黄色っぽくかすむ日も少なくない。

 地元紙などによると、中国の都市部ではスモッグに覆われる日が年30~50%あるという。北京は大気汚染の目安となる粒子状物質の年平均値が、中国の環境基準をはるかに超え、東京の5倍というデータもある。

 原因は自動車の排ガス、工場のばい煙、黄砂など。増え続ける車、不十分な汚染対策、乱開発と、公害の要因にはきりがない。北京っ子たちも気管支系の病との関係を疑う。

 病院の医師は「北京の環境のせいでしょう。防ぐのは難しい」。処方された日本製の目薬、うがい薬、鼻の洗浄液を使うのが精いっぱいの治療法のようだ。 (渡部圭)

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