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ワシントン 私に道を聞かないで

2012年06月14日

 街角でよく道を聞かれる。「地下鉄の駅はどこ?」「近所に書店はあるか?」。その程度ならと身ぶり手ぶりで教えている。頻度は東京にいた時よりかなり高い。米国人からは、よほど人が良さそうに見えるのかなと思っていたら、知人の日本人男性も同じという。

 思い返してみると、道を聞いてくる人は決まって白人だ。それも米国内の地方から観光に来ましたという雰囲気の人が多い。当然、首都の地理には詳しくない。そこまでは分かる。だが、なぜ、どこから見ても外国人、英語を理解するかどうかも怪しい人物に道を尋ねるのだろうか。

 米国では、人口の約6割を白人(非中南米系)が占める。ざっくり言えば、都会は人種が多様で、田舎は白人の割合が高い。取材で訪れたアイオワ州やニューハンプシャー州は白人の人口比率が90%以上で、道行く人すべてが白人だった。

 一方、世界各国の大使館があるワシントンは、まさに「スモール・ワールド」だ。地方から首都を訪れた白人には、アジア人は物珍しく、コスモポリタン(国際人)の代表格に映るのかもしれない。

 でも、申し訳ない。首都周辺の住人でも、みんな流ちょうな英語を話すわけではないんです。変な日本人の言う通り歩いて道に迷ったら、首都の土産話と諦めてください。 (竹内洋一)

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