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マカオ 短気は損気が切り札

2012年06月20日

 初めて足を踏み入れたマカオのカジノは、老若男女の中国人客であふれていた。身なりはごく普通で、中国内の観光地に遊びに来ている人たちと変わらない。いかにも田舎っぽい格好の団体客も、大声を上げてバカラやポーカーに
興じていた。

 もう少し大人っぽい怪しげな様子を想像していたので拍子抜けした。「18歳以下は入場禁止」とある以外、日本のゲームコーナーを大きくしたような雰囲気。たばこ臭くもなく、パチンコ店よりよほど明るく庶民的だ。

 マカオが中国に返還された1999年、カジノ経営権が米国や香港の企業にも開放されたのを機に、レストランや映画館、ショッピングモールを併設した家族連れ向け施設が増えたようだ。

 だが賭け事であることに変わりはない。ディーラー相手の賭け金は最低でも1回3000円程度。熱くなった客が何万円相当もつぎ込むのを見ると、感心するやら恐ろしいやら。チップを使うと感覚がまひするのか。

 帰りの北京行き航空便には、ブランド品を抱えた乗客も。悪天候で離陸が遅れていると、中国人の男が「仕事がある。早く飛べ」と怒鳴りだした。機長の要請で男が警官に連れ出された後、離陸した。隣席の客は「あいつ負けたのかも」。真偽はさておき、“短気は損気”は勝負事に限らない。 (渡部圭)

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