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ワシントン 借金は信頼の証し!?

2012年07月02日

 米国と日本とで、名前は同じでも中身は結構違うものがいくつかある。その1つがクレジットカードである。

 米国暮らしを始めたころ、各種カード会社からクレジットカードをつくるよう勧誘がきた。日本でもなじみのある名前のカード会社に請求したところ「残念ながらお取引はできかねます」と、慇懃(いんぎん)無礼な返事。別の会社に申し込んでも同じ回答だった。不当な扱いを受けるものだと腹だたしかったが、背景にはクレジット(信用)をめぐる日米の考え方の違いがある。

 日本でクレジットカードをつくる場合、審査基準は年収や勤務実績など。いわゆる支払い能力が問題になるが、米国で信用の尺度となるのは、過去の返済実績。どれだけ借金をして、きちんと期日内に返済したかということが問われる。つまり、巨額の借金をした人ほど信用が高くなるという仕組み。米国での借金実績ゼロの自分は、信用もゼロとなる。

 昨今の世界経済の最大の懸念材料は巨額の財政赤字。国が抱える借金だが、借金をめぐる日米の国民意識が大きく異なるのは必然だ。

 借金に大きな罪悪感を感じる日本人に対して米国人は「借金した方が偉いんだ」と開き直っている。赤字減らしも必要だけど、少しはこういうズーズーしさを見習ってもいいのかも。 (久留信一)

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