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ロンドン 聖地カラフルに彩る

2012年08月27日

 27日に開幕するロンドン五輪の競技会場は、新設されたものもあるが、既存施設を利用する例も多い。テニスもその1つ。ロンドン郊外のオールイングランド・クラブが舞台になる。

 ここは毎年全英オープンを開催する「テニスの聖地」。「ウィンブルドン」と言った方が、分かりやすいだろう。今年も日本のトップ選手が大会に参加した。取材中、五輪代表でもある添田豪選手から、興味深い話を聞いた。

 「オリンピックでは、ここで選手が色つきのシャツを着てプレーする。観客も不思議な感じがするのではないか」

 全英オープンでは、選手らは白を基調としたウエアの着用を義務付けられている。1884年の女子シングルス初代優勝者が、白でそろえたウエアを着ていたのが由来。だが、今回の五輪では、ウィンブルドン伝統の服装規定は適用されないという。

 一方、国際ランキング上位のジョコビッチ選手は、「自分の国(セルビア)の色を着るチャンス」と喜ぶ。ベルギー代表の女子選手は、既に、チームから五輪用の赤いウエアを配られたと明かしている。

 芝コートの緑には白のウエアが最もよく映えると個人的には思っていたが、聖地の風景をカラフルにする新しい試みも見逃せない。 (小杉敏之)