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ロンドン 宵っ張り公演のなぞ

2012年10月01日

 ブルース・スプリングスティーンのコンサートにポール・マッカートニーがゲスト出演。ロックファンなら、見逃せない共演がロンドン市内の公園で実現したが、途中で演奏の中止に追い込まれる一幕があった。

 共演になったのは午後10時半すぎ。地区の条例で、10時15分以降は大きな音は禁止されている。アンプの電源がすべて切られてしまったのだ。

 残念であることは間違いないが、もう一つ頭に浮かんだのは、英国のコンサートは、どうしてこうも終演が遅いのかということだ。

 今回の野外ライブは昼から始まり、多くのミュージシャンが出演したので、仕方ない面もある。だが、自分の経験では、単独の歌手のライブでも変わらない。開演時間が8時と入場券に記載されていても、実際は早くて8時半。遅いと9時半を過ぎる。

 2時間演奏した後に数曲のアンコールで、たちまち午前零時に。終電ぎりぎりになってしまうことは珍しくない。ロンドン郊外の人で、帰宅できないケースも出ている。

 音楽業界に詳しいロンドンっ子に「開演時間が遅いのには何か理由はあるの?」と聞いてみると、「さあ、なんでかなぁ、習慣かなぁ」とのんきな答え。脱力させられる反応もまた、ロンドンでよく出くわす光景だ。 (有賀信彦)

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