2012年11月06日
五輪が終わってもなお、ロンドンでユニオンジャックをあしらった商品の人気が衰えを見せない。
もともと、英国旗を使った商品は土産物店の定番で外国人向けだった。ところがここ数年、英国のファッションブランドが日本や中国を中心に海外で、服や小物のデザインに英国旗を使って成功を収め風向きが変わった。
昨年のウィリアム王子の結婚や今年6月のエリザベス女王在位60年行事、今回の五輪を契機に、英国内に逆輸入されたというのだ。日本人らがユニオンジャックのファッション性の素晴らしさを英国人に気づかせたとも言える。
衣類やカバンなどを専門にするオンラインショッピング会社で、商品説明の作成を担当するキャサリン・スプラントさん(23)は「英国旗をそのまま使うのではなく、アレンジしている」と説明する。
例えば、本来は赤色の部分をピンクにしたり、全体を古ぼけた色でビンテージ風にしたりと工夫を凝らして、おしゃれに仕立てている。
では、五輪で活躍した地元選手に触発され、愛国心で買っている人はいないかとの問いに、彼女は「そういう人もいないことはないだろうけど、大部分は単にデザインがいいからよ」。その軽やかさがなんとも英国人らしい。
(有賀信彦)