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サンフランシスコ 偽札検査目には目を

2012年11月17日

 買い物のレジで、日本人ならハッとさせられることがある。五十ドル(約三千九百円)や百ドルの高額紙幣を出すと、店員はそれをサッと天井の照明にかざして偽札かどうかを調べるのだ。まるで自分が偽札使いとして疑われているようで、思わず周りの人の目をうかがってしまう。

 店員は「お探しのものはみんな見つかりましたか」などと決まり文句をつぶやきながら札を透かして十秒あまり。“疑い”が晴れるまで待つ十秒は長い。

 一方、米国人買い物客は、これをやられても気にも留めない。適当に天気の話などで応じながら、がまぐちを半開きにして釣り銭を待っている。

 米ドル札は偽札が多いらしく、真贋(しんがん)を確かめるのは日常的な行為だ。相手を怪しい人物だと思ってそうするわけではない。

 近所の銀行支店で、客が持ち込んだ札を調べるかどうか聞いてみた。そこでもやはり光にかざすという。そのほか特殊なインクのペンで札に線を引き、発色の具合を見て判断することもある。ただし、小額の札にそのような手間は掛けない。

 日本の銀行なら、客の前で札をかざす光景は想像できない。

 今度こちらの銀行で札を受け取ったとき、行員の目の前で札をかざして検査するふりをしてやりたいものだ。行員はどう感じるだろうか。 (岡田幹夫)

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