【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 世界の街
  4. アメリカ・カナダ
  5. ロサンゼルス 情熱も期待も超巨大

ロサンゼルス 情熱も期待も超巨大

2012年12月25日

 人の数がすごい。鈴なりの見物人は、一生でこんなものを見ることはないだろうと思っているようにみえた。周りに聞いたら一生に1回のチャンスと皆が言う。18年前、やはり路上で動くものに全米の注目が集まった。殺人罪に問われたフットボール選手の車だ。あの時を思い起こすほどヘリも人も多い。

 今回近くで見ると本当に大きいし、こんなものがなんでこのように移動するのか、と思う。それまではテレビニュース映像で見ただけ。大きなジャンボ機の上にちょこんと乗った感じ。まるで、親ガメの上の子ガメという感じでそれほど大きいとは思えなかった。

 ところが、間近で見ると本当に巨大で噴射口が不気味。スペースシャトルのエンデバーが引退先として永久展示されるロサンゼルスのダウンタウンの博物館まで、3日弱かけて時速3キロで陸路をトレーラーに載せられ移動した。住宅地では約1年、8億円弱かけて枝を切り電線を動かすなどの準備をしたはずだが実際には翼が木の枝をかすめ、その場で電動ノコギリを使って応急措置も。

 26年前に起きたチャレンジャー号の爆発事故。打ち上げ73秒後に爆発分解し日系人も含む7人が犠牲に。あの事故の対応も半端ではなかった。米の「宇宙」に対する情熱と夢は特筆に値する。 (野口修司)