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モスクワ 性善説通じない国?

2013年01月08日

 モスクワ中心部で自転車の無料貸し出し計画が検討されている。市中心部に乗り入れる車を減らし、深刻な渋滞を緩和するのが狙いで、モスクワ発展研究所が提案した。

 計画では、地下鉄駅周辺など計250カ所に拠点をつくり貸し出す。最初の30分は無料。その後はレンタル料が発生し料金は返却時に現金や携帯電話で支払う方法が検討されている。来春をめどに始まる予定で、自転車は国内外の企業などのスポンサーの寄付で賄うという。

 寒いイメージのロシアだが、夏は日本と変わらないくらい暑い日が続く。地下鉄を降りて自転車で移動できるなら快適だと想像はできる。しかし、そこはロシア。何か落とし穴があるに違いないと思っていると、研究所のイズボリスキー研究員の話に納得した。

 モスクワの中心部の道は狭く自転車専用レーンを新設できない。自転車は車と並走することになり、車の速度が下がって渋滞はさらにひどくなると指摘する。しかし、最大の問題は「利用者が自転車を返さないことじゃないか」という。

 昨年、ゴーリキー公園にできたスケート場で、スケート靴を無料で貸し出したところ、5日間で計700セットがなくなった。ロシア人にまず必要なのは、道徳の授業ということなのだろうか。

 (原誠司)

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