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カラカス チャベス人気を受信

2013年01月22日

 山の斜面にせり出すように立てられたレンガ造りの家。あるものは傾き、ゆがみ、今にも崩れ落ちそう。空港からベネズエラの首都カラカスへ向かう高速道路を走っていると、山間部だと思っていた場所にいきなり住宅地が出現した。

 ここは貧民街。南米の近隣諸国からの不法移民や犯罪グループなども住み、カラカスで最も治安が悪いとされる場所だ。今年10月上旬に行われたベネズエラ大統領選の投開票日に、貧民街の中でもどん底といわれる治安最悪地区の周辺を、車で回った。

 「チャベス万歳!」

 大統領の顔がプリントされた旗。支持を外壁にペンキで大書する家。この地区では、大統領の人気は一目瞭然だ。

 もう1つ、ほとんどの家で見られたものがあった。

 ケーブルテレビのアンテナだ。一部の壁が崩れ落ち「ここに人が住んでいるの?」と思えるような粗末な家にも、立派なパラボラアンテナが鎮座していた。「多くが料金を払わず、不正に見ている」と案内役の運転手の男性(45)。

 大統領は演説好き。テレビ局は大統領のトークショーも放送している。医療や教育の無償化など社会主義的な福祉政策のみならず、テレビの普及も、貧困層への食い込みに貢献しているに違いない。 (長田弘己)

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