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バルセロナ 独立望む熱気を体感 

2013年01月27日

 新国家の樹立は、当然のことながら新国家だけではできない。他の国や国際機関が認めるか否かがきわめて重要だ。だから、スペイン北東部カタルーニャ州の独立派の人も、外国人の目が気になる。

 分離独立を争点にした11月末の州議会選挙。州都バルセロナで開かれた独立支持派の州与党の選挙集会会場で、短時間に三度スペインメディアから取材を受けた。テレビとラジオに映像製作会社。いずれも独立賛成派にみえた。「日本人はカタルーニャやバスクの独立に関心があるか」「われわれは独立できると思うか」とマイクを突きつけてきた。

 満員の会場の雰囲気は、きわめて興味深い。振られている数1000枚の旗には、1本のスペイン国旗もない。州旗、独立旗と欧州連合(EU)の旗だけ。州首相をはじめ演説はすべてスペイン語ではなくカタルーニャ語。例外は、外国の人々に理解を求める際に使った英語のみだ。

 独立の可能性など、日本人記者より地元メディアの方がよほど知っているはずだが、いいかげんな答えがはばかられる熱気を取材者に感じた。通訳を介して「すぐに独立は無理だろう。しかし遠い将来、EUのおかげで、国や国境の意味がさらに変わるから、可能性はあると思う」と答えた。マイクを持つ記者が少し喜んだようにみえた。

(野村悦芳)

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