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ロンドン 欠点を見過ぎる欠点

2013年02月17日

 13歳の息子がロンドン市内のサッカーチームに加入して1年が過ぎた。シーズン中は毎週末、試合がある。コーチだけでなく、多くの親もピッチを取り囲むように観戦。どの国でも子供の応援には力が入るものだが、日本との違いは「掛け声」にあるようだ。

 盛んに耳に飛び込んでくるのは「アンラッキー」。直訳すると「不運」だが、「失敗を恐れず、何度も挑戦しろ」という励ましの意味。1回のミスをとがめるより1回の成功をたたえている。既に聞き慣れてしまったが、昨年末に日本から訪れた知人には新鮮に聞こえたらしい。「こんなにたくさん口にするとはね」

 知人はJリーグの現役監督。日本のオフシーズンを利用し、わが家に1週間ほど滞在した。実力と人気で世界最高峰とされる英国プロリーグの視察が主目的だったが、本場の選手育成にも関心を抱き息子の試合を一緒に観戦。試合後の第一声が前述の感想だった。

 選手の年齢や力量もあって一概には言えないが、日本の指導はスポーツに限らず、平均点を上げようとするあまり、過度に欠点を注視していないか。

 英国流の「褒めて育てる」が「おだて」になってはいけないが、「オール5」を目指すより、得意を伸ばし、個性を尊重される方が子供も自信を得やすい。(小杉敏之)

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