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ウランバートル 良質な製品で存在感

2013年04月24日

 ウランバートルの空港から市内までの道路は、ひび割れや小さな陥没が目立つ。昼夜や夏と冬の寒暖差が激しいため、道路を舗装してもアスファルトがすぐに傷んでしまうからだ。寒さが厳しい冬季は工事が止まるため春先が最もひどい状態という。

 ただ、所々でひび割れのないきれいな舗装区間が。真新しいようには見えないので不思議に思うと、案内役のモンゴル人男性が「日本のゼネコンが施工した区間ですよ」と説明してくれた。日本で建築関係の仕事をしていた彼は「モンゴルの厳しい自然環境を考慮して、アスファルトの品質を改良したから」と話す。

 急激な経済成長に社会インフラが追いつかず朝夕は渋滞が著しいが、その大半も日本製中古車だ。これも彼によると「日本車の品質が高く、寒さの厳しいモンゴルでも故障が少ないからだ」という。日本びいきの発言とはいえ、いまだに日本製品に対する神話が生きているのはうれしい。

 ただ喜んでばかりもいられない。街中は韓国企業の看板が目立つほか、夏季に行われる建設現場の作業員はほとんどが中国人。日本の存在感は決して大きくはない。ロシアと中国にはさまれたモンゴルは、日本を「第三の隣国」と位置付けている。日本の優位性を生かした外交戦略を期待したい。(新貝憲弘)

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